みなさんの職員室に、「年度始めに決めたことは1年間やりきる。」そんな感じの雰囲気はありませんか?
かつて私がそう言い張っていた張本人なのですが、変化の激しい時代となった今、それが息苦しくなっています。
こんにちは。BigWaveといいます。公立中学校の現役教頭です。奇妙な生態を持つ教師「教頭」。BigWaveのアジトはそんな「教頭先生」の頭の中を公開する教頭ブログです。

→職員室が変わらないと学校は変わらない
生徒指導の担当だった頃、校則を守らせることが絶対でした。「校則指導の後退は荒れの兆候」「一度決めたことはやり切るのが良い事」と多くの先生が思っていました。
校則が現状にそぐわなくなってきたと感じていても、「とりあえず1年間はやりきる。改定するのは次年度スタートから。」が職員室の当たり前でした。(結局、改訂しない時も多かったような。)
そんな空気感ですから、校則変更などの新しい取組は、どんな不測の事態にも対応できるような完成度の高さが求められます。「一度決めたら変更できない。」そんな空気があります。これが変化への大きなハードルになります。
この空気感は、コロナ禍への対応で強制的に矯正されましたが、コロナ禍が落ち着くとまた元の空気感に戻った学校も多いと思います。みなさんの学校はどうですか?
もしみなさんの学校で、ICT関係の業務を教頭先生が抱えていたり、制服の更衣調整を学校が一律に決めていたりするのなら、「変われない学校」になっている可能性があります。
コロナ禍以降のGIGAや校務DXの対応はもちろんですが、これから学校はさらに大きな変化に突入します。次期学習指導要領と生成AIへの対応です。大阪府なら来年度からの進路指導も大きなポイントです。
これまでは無かった新しいことが次から次に出てきます。これにどうやって対応していくのか?喫緊の課題です。まずは何より「変われない学校」は「変われる学校」に変化する必要があります。
「変われない学校」は一種の学校文化ですから、「変われる学校」になるには挑戦と時間が必要です。何にも挑戦しないのなら、いくら時間をかけても何も変わりません。
「変われる学校」になるための始めの一歩として、アジャイル方式の積極的な採用なんかはどうでしょうか。
ソフトウェア開発にはウォーターフォール方式とアジャイル方式があるそうです。
全てのリスクを想定し完成度の高さを求める方法はウォーターフォール方式に近いです。子どもたちの命に関わることなら、頭をフル回転させてリスクを最小限にしておきたいので、この方式が最適です。
ただこの方式では水面下で変化は起ころうとしているかもしれませんが、開発に直接関わっている人以外は、リリースされるまで何の変化も感じることはできません。
また完成するまで運用できないので、実情への対応が机上の話となります。「校則を改訂したことで、生徒が荒れない保証は?」と聞かれても、誰も答えられません。
一方のアジャイル方式は、一定の検討の上、素早く運用を始め、「計画・設計・運用・テスト」を短期間に繰り返し改善を行う方式です。
この方式では、みんなで運用しながら、不具合に応じて徐々に自分たちにフィットさせていきます。連続した変化を全員で目の当たりにすることができます。

どちらの方式も一長一短がありますが、変化に慣れるために使えそうなのはもちろんアジャイル方式です。
学校が設立された当初は、校則なんてバシッと決まっているわけではなかったと思います。試行錯誤を経て、徐々に現状にマッチした決まりが形作られたのだと思います。まさしくアジャイル方式。
そんな変化を日々感じ取ることができる取組みがあれば、「変化できない」を減少させ、変化することが当たり前のマインドセットの育成につながるはずです。
4月当初に決めたことを1年間やりきるのも大事ですが、必要に応じて変化できる柔軟性も手に入れたいです。この柔軟性が、これからの激変の時代には不可欠です。
もしみなさんの学校に「変われない学校」の空気感があるのなら、今がまさに変わり始める時なのかもしれません。