150.新しい提案ができる学校になるために

業務改善

最近、学校で何か新しい提案はありましたか?

もし「誰からも何の提案もない…。」のなら、もしかしたらそれはシステムの問題なのかもしれません。

こんにちは。BigWaveといいます。公立中学校の現役教頭です。奇妙な生態を持つ教師「教頭」。そんな「教頭先生」の頭の中を公開します!

→提案までのステップ×提案フォーマット


時短とわが校の伝統

「例年通りの取組み」は経験している方も多く、具体的にイメージもしやすいです。しかも実施要項などもすでにあり、昨年度の振り返りを反映していれば、準備にも時間がかかりません。

推進会議で承認も得やすいですし、職員会議での情報共有も短時間で済みます。良いことがたくさんあります。

「例年通り」で上手く進んでいるのなら、新しいことを始める必要はありません。今年もそのまま取り組めば、教師や生徒のスキルも向上し、取組み自体の完成度も高くなります。

上手くいけば、それこそ「わが校の伝統!」なんかに昇華されるかもしれません。

とは言え、やはり何かを変えていかなければいけない時は必ずあります。少し前ならコロナ禍での対応、最近なら行事の精選業務改善、これからを考えると生成AI調整授業時数の対応などがあります。

でも学校って、何かを変えることが得意ではないように思います。基本的に前年度を踏襲するかトップダウンで時短を行い、なんとか業務を回しているからです。新しい何かをみんなで検討する時間的余裕がありません。

そんな中で漠然と業務改善や行事の精選等の改善を求めても、例えアイデアがあったとしても、提案することに大きな負担感を感じてしまいます。

だからと言って、ずっと何も変えずに前年度踏襲やトップダウンで行くわけにはいきません。時間的余裕が無い中でも、効率よく効果的に新しい提案ができるシステムが必要です。

何の準備もなく推進会議などで新しい提案をして、会議のメンバーがゼロから検討を始めるのなら、時間がいくらあっても足りません。そこで現在、現任校では下の2つの制度を掛け合わせて、提案がしやすい職場環境を作ろうとしています。

  • 提案までのステップ共有
  • 提案フォーマットの使用

    提案までのステップ共有

    課題発見:問題を見つけ、課題として捉えたら提案までのステップスタートです。

    方向性の確認:まずは身近な先生に意見を聞いてみる。みんな同じ課題を感じているかを確認。

      アドバイス収集:学年主任や分掌部長をはじめ、「専門性がある人(前任者等)」「提案の影響を受ける人」「反対意見を持っている人」「賛成の人」等に意見を聞いてみる。最終判断をする校長先生にもこまめに聞いてみると効果大です。

        提案内容の確定:会議での審議がスムーズにいくように、提案の目的や具体的な変更点等はもちろん、聞かれそうな問題への回答や、提案が実現した時の予想される成果なども記載しておく。事前に行った「アドバイスの収集」がここで活きてきます。

          校長先生へのプレゼン:事前のアドバイスに加え、最後に校長先生にプレゼンすることで、校長先生が意思決定しやすい状況を作っておきます。また、推進会議での提案の予行練習にもなります。

            推進会議での審議:いざ本番。でも1~5をしっかりしておけば、審議する時間はほとんどいりません。

              提案フォーマットの使用

              単に「提案して」と言うだけでは、どのように提案すればいいのか分かりません。またいくら良い提案でも、提案書から目的や具体的な取組み、成果が読み取れなければ、会議では質問の嵐になります。

              そこで「提案までのステップ」の4で作成する提案書のフォーマットを決めておきます。本校では具体的には以下の4点を含めてみました。

              1. 目的
              2. 現状と分析
              3. 具体的な取組み内容
              4. 期待できる成果

              フォーマットを決めることで、提案者は提案書を作りやすくなりますし、会議のメンバーは提案内容を読み取りやすくなります

              こんな感じで、提案までの具体的なステップと提案書のフォーマットを共有し、誰でもいつでも提案できる環境をシステムとして運用できれば、推進会議の効率化を図りながら、先生方の提案力向上にも効果が期待できます。

              そしてもちろん、このシステムが実際に機能するには、職場の心理的安全性の向上が必須になります。

              VUCAの時代の荒波に、学校も否応なしに巻き込まれていきます。ほんの2~3年で、学校は変わることを前提に運営されることが求められます。その時、前年度踏襲や管理職からのトップダウンだけでは十分に対応できません。

              変化する世の中に合わせて、学校も変化できるようになるには、先生方一人ひとりのスキルの向上と、「自分も学校運営に関わっている」「自分も学校を変えられる」というマインドセットの浸透が必要です。

              今回のシステムを運用することで、そんな職員室に近づけたらと考えています。

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