137.生成AIによる検証(前編)

業務改善

先日ネットで「生成AIに自分の案を酷評してもらう」といった手法を知りました。

さっそく、前回アップした「4月~5月に取組んだこと」をGeminiに酷評してもらいました。

こんにちは。BigWaveといいます。公立中学校の現役教頭です。奇妙な生態を持つ教師「教頭」。BigWaveのアジトはそんな「教頭先生」の頭の中を公開する教頭ブログです。 

→心にザクッザクッときます。

酷評に使ったプロンプトは以下の通りです。

「あなたは優秀な文部科学省の役人であり、国際的な教育機関のマネージャーでもあります。添付したブログは日本の公立中学校での組織改革について、年度始めの取組を書いたものです。この内容を吟味し、専門的な知見を交えて、容赦なく欠陥の指摘を600字程度でしてください。またやってみたことを全部撤回したくなるくらい鋭い質問をそれぞれの取組に対し200字程度で突き付けてください。」

さて、緊張しながら少し待つこと数分。見事な600字の酷評が生成されました。

組織改革の欠陥に対する専門的知見からの指摘(約600字)

本ブログに綴られた取組は、典型的な「手段の目的化」と「内向きの管理主義」に陥っており、教育組織改革の本質を見失っています。文科省が推進する次世代の学校マネジメントや、国際的な教育機関のガバナンス視点から見れば、その欠陥は明白です。

第一に、「変われる学校」というスローガンに対し、変革の結果として「生徒にどのような資質・能力を育むのか」という教育組織として最重要であるはずのアウトカム(成果)が完全に欠落しています。職員室の模様替えやツールの導入は単なる戦術的な「手段」に過ぎず、自己満足的な環境整備にとどまっています。」

すみません…。

「第二に、組織構造の歪さです。校長の「絶対的決定権」という厳格なトップダウンを念押しする一方で、ボトムアップの「心理的安全性」や「自由な発言」を期待するのは二律背反であり、教職員を萎縮させる潜在的リスクを無視しています。」

本当に…、すみません。

「第三に、マネージャーとしての致命的な戦略・スキルの不足です。会議の分散という組織根幹に関わる提案を、2時間を超える議論で教職員が疲弊しきったタイミングで口頭で行い「撃沈」したエピソードは、相手への配慮や状況判断、合意形成(根回し)のプロセスを軽視した、極めて未熟な管理職の振る舞いと言わざるを得ません。バズワードの消費に終始せず、組織の本質的な課題を直視すべきです。」

これについては猛省しております。

心をえぐるような質問も見事に5つ生成されました。

各取組に対する鋭い質問(各約200字)

1.学校教育目標の共有について
「伝えたから分かっているはずではない」と言いながら、教頭通信や会議の枠で一方的に「発信」し続ける手法は、それ自体が自己満足的な「伝えたつもり」の再生産ではありませんか?多忙を極める現場に対し、個人目標との紐付けという新たな精神的・事務的負担を強いることで、目標が形骸化した「提出物」に成り下がり、結果として教職員の自発的な教育熱意と時間を奪っていることにいつ気付くのですか?」

だいぶ前に気付いていました。でもその後勉強して、目標を持たない行動がいかに非効率的で生産性が低いか、また協働の弊害となるかを学びました。

一番の理想は「全体目標の共有 → 自分事化」を各自でできることです。全体の目標を考えずに個々の目標を追い求めても、効果は半減しますし、時には対立することも起こり得ます

教育効果と言う長い目で見て、全体目標と個人目標を紐づけしていないことが、現在の精神的・事務的・対処療法的な負担増加につながっていると考えています。

でも「目標の紐づけが大切」と伝えたからと言って、すぐに理解できるものでもありません。

まずは単純接触効果を狙って、通信や職員会議で発信したり、職員室前黒板をリニューアルして「学校教育目標」を掲示しようと思っています。

2.教職員が自由に発言できる環境作りについて
職員室の模様替えやスタンディングスペースの設置といった外形的な模倣だけで「心理的安全性」が生まれるとお考えですか?組織の本質的な恐怖は、権力構造や失敗への評価制度に起因します。校長の「絶対的決定権」を突きつけながら、家具の配置変更という矮小なアプローチで「挑戦せよ」と迫る姿勢は、教職員から見れば「管理職による生存戦略の押し付け」であり、むしろ不信感を強めているとは思いませんか?」

不信感が起こらないように情報公開は必須だと思います。最近はICT化のおかげで共有しやすくなったので助かっています。外形的な模倣だけで本質的に何かが変わるとは全く思っていません。今回の例はあくまで始めの第一歩です。

心理的安全性には「変化に対する柔軟性」が必須です。一方、公立学校では長らく「変わらない事」「一度決めたらやりきる事」を大切にしてきました。

これは学校の文化となり教師の骨身にしみついています。一種の生存バイアスにもなっています。もしかしたら「変われない」といった思い込みも生まれているかもしれません。

ここから「変わること」にシフトするには、マインドセットへの訴えかけから始めないと前に進めません。

「変われないマインド」を測る判断材料の一つが職員室の整頓状況です。いつのものか分からないプリント類が放置されていませんか?

これらを廃棄して職員室を小ぎれいにするだけ、①目から入る情報が削減されて脳疲労軽減になる。②「変わること」が目の前で起こる日常的なこととして刷り込まれる。この2つの効果が期待できます。

幸か不幸か、公立学校では校長に全ての決定権があると法律で決められています。その前提の上で、学校現場は大きな時代の変化のうねりの中、教職員の主体的な発想や取組を進めていく必要性があります。

この課題を解決していくには、マインドセットの変化と共に意思決定から実行までの構造上の変化が必要です。

とは言え、何をするにしてもまずは、「変われるマインド」へのシフトが不可欠です。最低でも2年はかかると思います。職員室の模様替えは、その第一歩としての具体的なアクションプランとしては良いアイデアだと思うのですがどうでしょうか。

と、かなり長くなってきたので、続きは次回に回します。

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