52.会議を短くするには?

業務改善

最近、職員会議が短くなったとよく耳にするようになりました。この4月に着任した学校でも職員会議が1時間で終われるように、今まさに試行錯誤しているところです。

みなさんの職場ではどうですか?いい感じで進んでいますか?「会議を短くしたいけど、どうすればいいのか分からない。」そんな状況になっていませんか?

これまでの記事(10,30)で、学校での会議についていろいろ考えてきましたが、今回は会議の種類から時短をテーマに考えてみようと思います。

どうも、こんにちは。BigWaveといいます。公立中学校の現役教頭です。どこの職員室にもいる「教頭先生」。他の先生たちとは違う、奇妙な生態を持つ教師です。そんな「教頭先生」の頭の中を公開します!

  • 会議の目的を明確にする

職員会議は時間がかかる業務の筆頭です。会議の時間を短くできれば、時間外労働時間も大きく削減できそうです。

でもどうすれば職員会議の時間を短くできるのでしょうか?もし昔のままの職員会議を続けようとしているのなら、時間の削減はできそうにありません。

会議にはいくつか種類があります。

①報連相を行う会議
②課題を発見する会議
③アイデアを出し合う会議
④意思決定する会議
⑤理解を促進する会議

他にも「人材を育成する会議」なんかもあるそうです。

みなさんの学校で行っている各種会議は、①~⑤のうちどの種類の会議に当てはまるでしょうか。私が10年以上前に参加していた職員会議は、①報連相+④意思決定+⑤理解促進くらいの感覚でした。ちょっと多すぎです。

学年会も分掌部会も同じように①+④+⑤を含んでいました。これだけでも1時間では収まりそうにないのですが、さらに「③アイデアを出し合う会議」が入ると長時間化確定です。

もう一つ長時間化する原因があります。それは一度の会議に多くの案件をこなそうとすることです。

職員会議では、

A:学習面
B:生徒指導面
C:生徒の活動面
D:支援・通級の情報共有
E:各学年の情報共有
F:管理職からの指示伝達

これらを1つの会議で行おうとしていました。これに加えて時期によっては「行事の提案」も入ってきました。

これだけでもカオス状態なのに、ここに意見交流意思決定まで組み込もうとする場合もありました。2時間は確定です。

長時間に及ぶ会議では参加者は意識を正常に保つことはできません。そこでなんらかの意思決定を行うのは無理がありすぎます。

まとめると、学校で行われる職員会議は「複数の目的」×「複数の案件」内容が膨れ上がっているのです。とても1回の会議でまかなえる分量ではありません

教師は授業でどれくらいの分量を伝えることができるのかを考えるプロです。1つの会議でどれくらいの分量を扱うことができるのかは、教師ならイメージできることです。

現状を分析して、会議で何がしたいのか、それにはどれくらいの時間が必要なのかを冷静に考えれば、会議をどうやって運営するかを議論する土台になるはずです。

例えば、職員会議であれば、その目的を「情報共有」と「指示伝達」の2つに絞って行うのはどうでしょうか。そうすればICTの力も使って1時間で職員会議を終えることができます。

この2つを職場で共有できたとしても、次の課題が出てきます。多くの案件に対して、どこで②アイデアを出し合ったり④理解を促進したり、⑤意思決定するのかということです。

それは次回考えてみたいと思います。

ところで、さらにもう一歩踏み込んで考えると、「どうして全員が集まって会議をするのか?」と言う疑問が出てきます。情報共有と指示伝達だけなら、ICTが普及しつつある職員室なら、全員が集まる必然性はありません

職員会議の目的が「情報共有」と「指示伝達」以外にもあるなら、その目的を教職員全員で共有すべきです。目的が分からず行動するのと、目的を意識して行動するのとでは、結果に大きな違いが出てきます。

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