みなさんの職場では、期末試験の前後に時間的に余裕があるように行事予定が組まれていますか?また期末試験後は評価も出さないといけません。先生方に多忙感はありますか?
もしそうなら、「評価前は忙しい」とみなさんが思い込んでいるのかもしれません。
どうも、こんにちは。BigWaveといいます。公立中学校の現役教頭です。奇妙な生態を持つ教師「教頭」。そんな「教頭先生」の頭の中を公開します!

- 「評価前は忙しい」と言う呪縛
教務時代に、「期末試験の前後~評価」の時期は行事予定作成にとても気を使いました。テストの採点・評価物の回収・評価物の点検・評価の一連の作業があったからです。
定期テストの日はテストを午前中までにして、午後はクラブも停止にしていたのも、全て採点・評価活動をやり易くするためでした。
以上の流れに加えて、私自身「テスト後最初の授業にテスト返却をする。」という謎のルールに従っていました。さらに、教師になってから15年間、テスト当日に提出物も集めていました。
もちろん集めた提出物の返却はテスト後最初の授業。採点と提出物のチェックと入力そして評価。必然的にテスト後は土日をフル活用しないと、予定通りに採点・返却・評価を終えることができませんでした。みなさん、この状況どう思いますか?
そんな膨大な業務を毎学期繰り返していたある日、ふと「テストの採点と提出物チェック、その入力と評価。この業務量をなんで数日でしてるんやろ?」と疑問に思いました、理由を考えてみましたが分かりませんでした。
ただ一つ、「若い時に先輩に教わったから」が唯一思い出せる理由です。
提出物ですが、テスト当日に集める必要はありません。テストの採点にかぶらない時期に、余裕を持って評価物を回収しデータ入力すれば、焦りからくるミスも防げます。全クラス同時に集める必要もありません。
エクセル等で評価を出すシートを事前に作成しておけば、評価材料が手に入ったらすぐに入力できます。随時入力してすぐ返却するのを習慣付けておけば、評価材料の紛失も防げます。
学期末や年度末など評価を出すタイミングで、評価材料の入力が終わっていれば何の問題もありません。
評価材料を入れるたびに、その時点での評価が確認できるようにエクセルをしておけば、頑張って採点した素点をそのシートに入力した瞬間にそこまでの評価が出てきます。

期末テスト後にまとめて一気に評価をしようとすると、そのチェックや入力業務が一時期に発生します。そうなれば「評価前は忙しい。」といった思い込みから抜け出すことはできません。
事前に評価計算用のエクセルファイルを用意し、評価作業を分散させておけば、評価に時間がかかることはありません。
加えて、今は指導と評価の一体化が求められています。単元ごとに評価も行われ、より細かく生徒の学びを見取り、生徒にフィードバックしていくことが必要です。これを進めていくのなら、評価を分散させた方が相性がいいです。
最近はテストの採点もICT化が進み、自動採点を取り入れている学校も増えてきています。これがあれば、採点そのものの時間も大幅に削減することができます。
今はこんな事を言っていますが、私も10年ほど前まで「評価前は忙しい」と思い込んでいました。理由を考えずにそう思い込んでいたので、思考停止状態でした。
気が付いてからは、評価用エクセルの共有や評価の分散、単元ごとのテスト・評価を進めていこうと試行錯誤してきたのですが、現場での「評価前は忙しい」呪縛は、想像以上に強力です。
みなさんの職場はこの呪縛から解放されているでしょうか?
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