44. 人に仕事が付くリスク

職員室での働き方

今から12年前の2012年、私が勤めていた学校では、多くの重要な業務を定年間近の先生方が担っていました。

経験豊富な先生が切り盛りしているので、もちろん学校はうまく回っていました

でもその歪みがゆっくりと、でも確実に広がっていました。

この出来事が、私が働き方改革に取組もうと思った原点になりました。

こんにちは。BigWaveといいます。公立中学校の現役教頭です。奇妙な生態を持つ教師「教頭」。そんな「教頭先生」の頭の中を公開します!

  • 役割に業務を紐づけておかないと大変なことになる。

2012年までの数年間、勤務していた学校では、教務主任進路指導主事そして学年主任陣を定年間近の先生方が担っていました。

総合特活の取組み、年間スケジュールの管理・運営成績処理PTA活動授業時数管理に至るまで、全て問題なくスムーズに運営されていました。

何の問題もなく毎日が過ぎていく、それが当たり前であり、特に意識もしませんでした。毎日の授業活動生徒指導部活動に時間と労力を注いでいました。

しかしそんな「平和」な毎日が、自分たちの首を絞めていると気が付く出来事がありました。

2013年4月、新体制がスタートしました。この年に初めて学年主任になりました。

年度初めの教務部会で色々な業務の割り振りをしていました。

順調に役割分担が決められていったのですが、成績処理や通知表作成については担当が決まりません。

これまで成績処理や通知表作成は、先代の教務の先生が教務交代後も引き続き担当してくれていました。

その先生はこの3月に他校へ転勤。成績処理のノウハウやデータなど、引継ぎされないまま新年度を迎えていたのでした。

実質の0からのスタートです。順調にハイキングを楽しんでいたところ、急に断崖絶壁に落ちてしまった感じです。

データは見つけられたので、何とか中間テストの成績処理に間に合いました。通知表作成については少し苦労しましたが、これも何とか間に合わせることができました。

この出来事で、学校業務で必須の業務については、人ではなく役割に紐づけておかないと大変なことになると痛感しました。

またデータについても個人で管理するのではなく、共有財産として誰でもいつでも見ることができるシステムが必要だと考えるようになりました。

この出来事を機に、業務分担を改めて見てみると、同じ結末を招きそうな状況があちこちに見て取れました。

一番の課題は、改善すべきことがたくさんあるのに、その事に気づいていないことでした。

これが私の働き方改革の原点となりました。

あちこちにある課題の根っこを改善するには、さらにもう一歩踏み込んだマインドセットと取組みが必要になってきます。それについては次回考えてみたいと思います。

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