24 これからの学校には何が必要?

教師のマインドセット

最近、VUCAの時代(目まぐるしく変転する予測困難な時代)とよく聞くようになりました。これまでにない大きな変化が社会全体で起こるそうです。企業にも大きな方向転換が必要のようです。

企業がそうなら、学校はどうなのでしょうか。これまで20年以上学校で働いてきましたが、これまでと同じでいいのでしょうか?

こんにちは。BigWaveといいます。公立中学校の現役教頭です。奇妙な生態を持つ教師「教頭」。そんな「教頭先生」の頭の中を公開します!

  • 子どもの成長に必要なのは教師の成長

これを書いているのは2024年。すでに日本でも、決まったルートを進むバスなら自動運転が実用化されています。北京やシリコンバレーではすでに無人タクシーも走っているそうです。数年後、日本でも同じような光景が見られるようになるのでしょう。

先日ファミレスに行ったらロボットが配膳していました。コンビニや百均では無人レジをよく見かけます。バイトの定番「コンビニ店員」はもう昔の話になっていくのかもしれません。

10年後無くなる職業ランキング」などの記事をよく見ますが、まさにもう始まっていると実感します。

昔社会の授業で教わった産業革命でも同じようなことがありました。当時手作業で仕事をしていた人たちは、機械に仕事を奪われていき多くの人が仕事を失いました

学校での教育では、「従順に、正確に、素早く」行動できる児童生徒を育ててきました。(ぜひ藤原和博さんの著書「たった一度の人生を変える勉強をしよう」をご一読ください。)

教職現場の実感としても、本当にその通りだと思います。集会での整列から、授業開始の挨拶、下足室の靴のそろえ方指導まで、「従順に、正確に、素早く」行動させる指導の繰り返しでした。

それもそのはず、世の中がそういう人材を必要としてきました。さらに私たち教師自身も「従順に、性格に、素早く」できるように教育を受けてきました。ですから、それを良しとして子どもたちに求めるのは当たり前のことです。

社会に求められる人材になるには、これまでは「従順に、正確に、素早く」が基本となりました。でもこれからは何が基本になるのでしょうか

子どもたちがVUCAの時代をたくましく生きていくには、これまでとは違う「基本」が必要です。同時に、その「基本」を子どもたちが身に付けていくには、教師の発想の転換が必要不可欠です。

幸い学校現場でも少しずつ変化が起こってきています。

管理職になる直前の数年間、授業で「アクティブラーニング」や「主体的・対話的で深い学び」をキーワードに授業スタイルを試行錯誤してきました。ほんの数年間でしたが、とても楽しく取り組めました。

今、職場の先生方が「探求学習」に取り組まれています。まさに暗中模索。対外的な活動が増えるので、先生方は疲れるようですが、子どもたちはとても楽しそうです

これまでの「当たり前」に疑問を持ち改めて「意味」を考えていくことは、業務改善につながります。そしてそれ以上に、教師がVUCAの環境を経験し、教師が成長できる職場につながります。

学校が「これからの社会を生きていく生徒を育成できる教師も育成」する場になるには、新しい挑戦を受け止められる場になることが大切です。

小・中の義務教育が象牙の塔にならないために、子どもたちの生きる力を育成できる意味のある教育活動ができるように、個人・職場ともに教師の成長にも責任を持たないといけないと思います。

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