19 テスト返却時の思い込み

教師のマインドセット

みなさんの学校では定期テストを実施していますか?単元テストを行っていますか?それともその両方ですか?

テスト採点をしてそれを返却する時、どんなことを意識して返却されていますか?

どうも、こんにちは。BigWaveといいます。公立中学校の現役教頭です。奇妙な生態を持つ教師「教頭」。そんな「教頭先生」の頭の中を公開します!

・自己満足で終わらない。

最近は自動採点できるソフトがかなり浸透してきたので、採点そのものにかかる時間は大幅に短縮されつつあるようです。

英作文などの採点はまだまだ難しいようですが、生成AIの性能が飛躍的に向上しているので、英作文の自動採点ももうすぐ実現するでしょう。

今回はテストを採点した後の返却について、少し考えてみたいと思います。

一般的に、
A:テストの模範解答を配る。
B:テストを返却する。
C:採点ミスがないか確認させる。
D:採点の感想と注意点を解説する。

E:テスト直しをさせる。

A~Eの順番は人それぞれですが、だいたいはこのA~Eを行っているのではないでしょうか。

私は教師を始めた20数年前から15年以上、まさにA~Eの流れで、1コマ使ってテスト返却をしていました。

「返却」→「確認」と「その対応」をした後にやっとテストの解説です。使える時間は20~30分。説明したいことは山ほどあります。時間が全く足りません。なので、おのずと早口になります。

解説を終えた時には、多くの生徒の意識はどこか遠くに行っています。

そのことには、昔々から気が付いていました。気が付いていたのですが、「テスト返却はこうするものだ。」と思い込んでいたので、「集中して聞いていない生徒が悪い!」と本気で思っていました。

30分間マシンガントークで分からないことをしゃべり続けられる。」…苦行の30分間です。「もっとやり方考えてくれよ。」って感じです。これまで私の授業を受けてくれたみなさん、本当にすみませんでした。

だいたい、マシンガントークで解説されたことを理解できる生徒は、そもそもその問題を間違っていないでしょう。

その時の私は、自分がしたいことを自分がしたいようにして自己満足していただけでした。

それ言うたやん!」と言うセリフを言いたいがための仕込みでしかない。教師は教えるプロなのに…。

ということで、教科担当を持てた最後の5年間は、いろいろとチャレンジしてみました。

テスト返却で話をしても意味がないと思い、採点で気になったところをまとめて、プリントにして配りました。

それでも見ない生徒はいますが、少なくとも自分のペースでじっくり振り返ることができます。

大問ごとの平均正答率なんかも載せました。生徒にとっては楽しみの材料になります。自分は周りと比べて、どこが出来ていて、どこが出来ていないのかがハッキリわかります。

そして何より、定期テストのシステムそのものを見直して、もっと細かいスパンで行う単元テストを導入し、実力テストと併用する流れにしました。

テスト直しの課題」も本当に意味があるのか疑わしいところです。

これまで10年以上続けてきた「当たり前」「思い込み」って怖いなと思いました。

少し立ち止まって、それをする意味を考えれば、いろいろなアイデアにつながります。自分のクリエイティブな発想を発揮できる場となります。

何より、自分で考えて意味づけしたものは、「これは○○だから大事!」と自信をもって生徒に伝えることができます

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