授業改善に生徒指導、クラス経営に生徒会活動。毎日学校内外のあちこちで教育活動が行われます。時間と工夫を重ねて取り組むのですが、みなさんは何に向かって頑張っているのでしょうか?
もし20人の教職員が20通りの目標を持って取り組んでいるのなら、全体としての学校は迷走状態とほぼ同じだと思いませんか?
こんにちは。BigWaveといいます。公立中学校の現役教頭です。奇妙な生態を持つ教師「教頭」。そんな「教頭先生」の頭の中を公開します!

- みんなで迷子にならないために
年度末も18時30分業務終了を掲げて頑張ってみたのですが、今年も惨敗でした。追い打ちをかけるように、万博遠足の業務には毎度絶句してしているところです。
そんな超繁忙期の中ですが、中心となる先生方と1日半かけて、次年度の取組みについて話し合いをしました。その中で真っ先に「みんなで目指す共有の目標」について話し合いました。
ビジネス書や組織論について書かれた書籍、学校運営に関する書籍などを何冊か読んでいると、組織として一番に位置付ける「共有の目標」が必須だと書かれていました。
確かに今年度、それぞれの先生が一生懸命授業活動や生徒活動に取り組まれていましたが、統一感と言う意味では疑問が残りました。
年度末に採ったアンケートでも、数名の方から「学校としての目標が分からない」と言ったご意見がありました。
「校則指導とルールメイキング」と言った一見相反する内容の議論では、話し合いが迷走することもありました。
本校にはいくつかの「目標」があります。「校訓」「学校教育目標」「中学校区のめざす子ども像」などです。
改めてこれらの目標を周知徹底すればいいという訳ではありません。
これまでも、周知徹底して形骸化していくサイクルを何十周も繰り返してきたように思います。周知徹底は決まったことを隅々まで徹底的に行きわたらせるということです。そこに自己決定感はありません。
自己決定感がなく人から与えられた目標だから、すぐに忘れて形骸化するんだと思います。なのでみんなで目指す共有の目標を作ることができれば最高です。
と言うことで、急遽新年度に向けた会議を行いました。さすがに全教職員が参加することはできないので、リーダーとなる先生方に集まっていただきました。いつもならクラブで指導したり、自分のための時間を確保できる年度末なのに、集まっていただいて感謝しかありません。
理想的な目標でも、いくつも注ぎ込まれるとどれが大事か分からなくなります。多くのポイントに意識が分散してしまい集中しにくくなります。
そこで意識を集中しやすいように、「めざす子ども像」をなるべく短い文言にしました。
会議に参加したメンバーはかなり自己決定感があると思うのですが、次の課題はそれ以外のメンバーにどうやって自己決定感を持ってもらうかです。全ての教職員が共有できる目標となるように、もう一工夫必要です。その話はまた後程。

さて、これまでは「めざす子ども像」です。実現のために教師は日々の教育活動を行うのですから、「めざす大人像」も必要だと考えました。
会議で少し意見交流したのですが、「めざす子ども像」と同じ目標がしっくり来ました。生徒も大人も同じ目標に向けて頑張れば、一体感があっていいと思いませんか?
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