104.やっていた 人材育成

やってみた

先生の職場での成長とか育成とか、そんなことに興味があり毎日楽しく働いています。

なかなか成果が見えにくいテーマなのですが、先日「育成できてたんや!」と感じた瞬間がありました。

こんにちは。BigWaveといいます。公立中学校の現役教頭です。奇妙な生態を持つ教師「教頭」。BigWaveのアジトはそんな「教頭先生」の頭の中を公開する教頭ブログです。

→人は変えられない、でも変わることはできる。

教頭になって早5年。勤務校も今で3校目です。2年→1年→2年で異動でした。これの何が不満って、今のところどんなに頑張っても、「先生方の成長を実感できる時まで一緒にいられない。」ということです。

良かれと思って色々やってはいるのですが、本当に効果があることなのか実感することが少ないです。そんなモヤモヤ感がいつもある中で、最近「やっててよかった!」と実感できたことがありました。

先日、前任校とさらにその前の勤務校で楽しく一緒に仕事をしてきた先生方と会う機会がありました。当時、大変だったことややってきたことなど、振り返りながら楽しい時間を過ごしていました。

そこにもう一人、当時一緒に働いていたA先生も加わりさらに話が広がりました。

今から3年前の2022年当時、校則改訂の準備に没頭していました(32 やってみた校則改訂編2)。教頭2年目で少し余裕が出てきたので、生徒主体のルールメイキングを始めたいと思っていました。

しかし教職員の足並みが揃っていないと、いいスタートが切れないと思い、方向性の確認と共有、疑問点の解消などを目的にミーティングを10回以上持ちました。

A先生はそのミーティングに皆勤で参加されていました。(ミーティングは自主参加制でした)

A先生は生徒指導対応を最前線で担っていた方でした。A先生自身、当時は校則改訂反対の筆頭くらいの立ち位置だったそうで、生徒に委ねることで学校が荒れると信じ込んでいたそうです。

ミーティングでは本当にいろいろなことを、じっくり回数を重ねて議論、確認していきました。

私自身、生徒指導対応を最前線でしていたタイプだったので、A先生の言うこともよく分かりました。それも含めて、今求められる生徒の姿今の生徒指導に足りない事を、毎回丁寧に説明しました。

その結果、完全に全教職員が合意できたわけではないのですが、その次の年度から、いよいよルールメイキングがスタートできるところまでこぎつけることができました。

しかしその年度末、私は異動になりました。その後さらに自治体が変わったこともあり、残念ながらその学校のことをうわさで聞く機会も無くなりました。

そんな中で、3年半ぶりに話をすることができました。ルールメイキングの取組についても話が盛り上がりました。

そこでA先生が「学校は全く荒れていません。あの時、ミーティングで話していたことが今は理解できるようになりました。」と話をされました。今は校則改善に前向きになったそうです。

心なしか、生徒指導最前線だったころのA先生とは違い、表情も柔らかかったです。A先生に心の余裕も感じ取れました。

そんな話が聞けて感激しました。大人の成長を目の当たりにできました。その成長に少し関われたのが嬉しかったです。今やっていることに自信を持って取り組んでいこうと思えた瞬間でした。

今更ですが、「部下を持ったらいちばん最初に読む本」(橋本拓也著)を読んでいます。そこに書かれていた「人は変えられない、でも変われる。」という言葉を思い出しました。ほんと、その通りだなと実感しました。

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