職員室で「主体的・対話的で深い学び」ができれば、「教師も成長できる学校」になりそうです。しかも実体験をもって、生徒の活動も考えることができます。
でも、どうすれば「教師が成長できる学校」になれるのでしょうか?
こんにちは。BigWaveといいます。公立中学校の現役教頭です。奇妙な生態を持つ教師「教頭」。そんな「教頭先生」の頭の中を公開します!

- 責任を担う。
- 理解して行動する。
今、学校での授業は大きな転換期を迎えています。
生徒が「主体的」であるためには生徒がモチベーションを持つことが必要です。「対話的」であるためには生徒同士がコミュニケーションをとる場面が必要になります。
昔よく見られた、「教師が黒板の前で話して、生徒は静かにそれを聞き、板書を書きとらせる。」そんな一斉講義型の授業では、「深い学び」は起きないのです。
そこから脱却しようと、多くの先生が試行錯誤しながら自分のスタイルを形作ろうと努力されています。
授業は「教師が教えて、生徒が教わる」教師中心の場ではなく、「生徒同士が学びあって、教師がそれをサポートする」生徒中心の場になります。
さて、本題に戻って「教師の成長」についてです。
「生徒の学びあい」が「生徒の成長」につながるのなら、大人の働き方にもそのまま当てはめてみてはどうでしょうか。
日頃から先生方はそれぞれの役割を責任を持って担っていると思います。生徒が授業などで「学びあい」を行うように、教師も学校業務で「学びあい」をするのです。
「経験豊富な担任が、新米担任にアドバイスする。」という光景はすぐ思いつくと思います。
担任業務のみならず、「効果的な授業展開」から「人権学習」まで、学校には非常に多くのトピックがあります。
「経験が豊富な人」に年齢は関係ありません。「生徒目線の発想」「最新アプリのリスク」なんかは一番若い先生が一番の専門家です。
「協同学習」という学びあいの基本原理をまとめたものがあります。
「協同学習入門・基本の理解と51の工夫」(杉江修治著)に学びあいは、
「集団の仲間全員が高まることをメンバー全員の目標とする。」
「メンバー全員のさらなる成長を追求することが大事なことだと、全員が心から思って学習すること。」
とあります。みんなが自分の仲間の成長に責任を持つのです。
自分の頑張りが周りの人の成長に大きく影響していると考えると、ちょっと頑張ろうって気になりませんか?
大人の働き方を通して、生徒の学びあいを実感出来たら、それこそ一石二鳥ですね。大事なのは、「責任を担うこと」×「それを意識して行うこと」です。

これは、先輩から後輩のような上下の関係ではなく、年齢にかかわらず学びあう関係(互恵的相互依存関係)を作るのが重要です。
若手の意見を軽視したり、一部の先生が踏ん反り返っている職場は、「学びあい」のハードルはグッと高くなります。
「分からないことを分からないと言える関係」が必要ということは、心理的安全性の向上も並行して取り組む必要があります。
「新しいことの始め方」や「情報収集の方法」、「保護者連絡の流れ」、「予算の取り方」、「こまめなミーティングの取り方」などを学びあえることができたら、それこそ業務内トレーニング(OJT)です。
「人材育成」と同時に「時間短縮」にも直結します。うまくいけば専門性、自己有用感、組織有用感の向上にもつながるかも?
「そんなに上手いこといくかな~??」と思いましたか?上手くいくかどうかは、正直分かりません。でも、チャレンジしたら面白いと思いませんか?
「何から始めたらいいか分からない!」という人は、まずは分からないことを人に聞くことから始めてみてください。
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