職員室に業者さんが訪ねてきて、「○○のカギをお借りしたいのですが」と言われて困ったことはありませんか?
この場合は多少トタバタしても大きな問題にはなりません。まぁ、業者さんにはいい迷惑ですが。
みなさんの学校ではどうですか?必要な時に必要なカギがすぐに見つかりますか?
こんにちは。BigWaveといいます。公立中学校の現役教頭です。奇妙な生態を持つ教師「教頭」。そんな「教頭先生」の頭の中を公開します!
- カギを捨てられるのは管理職だけ
新しく着任した学校でも、4月1日からカギの所在を聞かれるのが教頭先生です。だいたい職員室の壁にカギがかけられていると思うのですが、その配置に慣れるにも時間がかかります。
でも6月にもなれば、どこに何のカギがあるのかおおよそ把握できるようになっているかと思います。日常使いに特に問題を感じなければ、上手く保管ができている証拠です。
しかし、毎回カギを探さなくてはならなかったり、そもそも担当者しかカギを持っていないのであれば改善が必要です。
また定期的に行われる施設点検では、普段使わないカギが必要になります。これらのカギは、周りの先生方に聞いてもその所在は分かりません。前任の教頭先生からしっかり引き継いでおく必要があります。
全ての教室・施設のカギは教職員全員が使用できる状態にしておくのがベストです。教頭不在時に必要になった時や災害時の緊急対応時に、カギがどこにあるのか分からない状況は避けたいです。
これまで教頭として着任した学校には、普段使っているカギ以外にその元となる元鍵(もとかぎ)のセットがありました。大きなキーボックスに多くのカギが収納され、校舎内全てのカギがそこにかかっています。
万一、カギを破損した場合は、そのキーボックスにある元鍵からスペアキーを作ります。どこの学校にもあるはずなので、所在を確認しておくのをお勧めします。だいたい校長室や校務員室などに保管されています。

気にかけておかなければならないのは、校舎内のドアやカギを交換した際、元鍵も交換しておかなければいけないということです。それを忘れてしまうと、いつかどこかのタイミングでその時の先生方に迷惑をかけてしまうことになります。
現任校でも、用途不明のカギが大量にあります。どこかのカギの可能性もあるのですが、もうすでに無い扉のカギの可能性もあります。そのカギに合う扉探しはしたくありません…。扉やカギを交換した時は、前のカギは確実に廃棄しておくべきです。
大規模改修を行っている校舎もあるでしょう。この場合、旧校舎のカギは丸ごと必要なくなります。キーボックス内のカギ全てです。この古いキーボックスの廃棄は、事情がよく分かっているその時の管理職にしかできません。
廃棄を後回しにしてしまうと、大量の使えない鍵が後世に残り続け、捨てるにも捨てにくくなっていきます。残された大量のカギは、新しい教頭先生がチラッと見て封印する儀式にのみ使われ続けるのです。
もしすでに、そんな用途不明の大量のカギが引き出しの中にあるのなら、その内の一部でもいいので、勇気を出して廃棄してください。その少しの勇気が、未来の教頭先生の業務を少し減らしてくれます。
もう一つ、確認してほしいことがあります。それはカギについている札に書かれている部屋名です。音楽室や美術室などの特別教室は、基本ずっと特定の用途で使われるので、カギに付ける名札に「音楽室」や「美術室」などの名称でも問題ありません。
でも普通教室は、年度によって用途が変わることがあります。昨年2年4組だった部屋が、クラス減で相談室になった、とかです。
この場合、カギの札に「2年4組」と書かれているなら、その札名を変えておかなければいけません。その年くらいなら、「2年4組と書かれている相談室のカギ」として運用できますが、その内「2年4組は無いのに、どうしてカギだけあるのか?」と言った疑問を抱く人が増えてきます。

分割指導用の教室や支援学級なども考えると、毎年、複数の教室の名前が変わることになります。
普通教室のカギは、年度が替わっても変わらない管理上の名前を割り振っておく必要があります。(すでにそうしてくれている業者さんもいます。)その上で、その年限定の使用上の名前を付けておけば、カギの管理に問題は起こりません。
教頭先生は4月1日から防火管理者になることが多いです。施設管理の中で、カギの管理は頭が痛いことの一つです。できるだけ初見でも理解しやすいように、日頃から運用しておきたいものです。
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