2月になりました。私は昨年4月に今の学校に来ましたが、あれからもう10か月たったなんて、ちょっと信じられません。
1年が終わるまであと2か月。これから評価などの年度末業務や入試や卒業式などのビックイベントがあります。多忙感いっぱいで、気持ちに余裕がなくなってきます。
でもそんな中でも、今だからこそしておかなくてはいけないことがあります。
こんにちは。BigWaveといいます。公立中学校の現役教頭です。奇妙な生態を持つ教師「教頭」。そんな「教頭先生」の頭の中を公開します!

- めざす子ども像 × めざす大人像
2学期の終わりに学校経営についてのアンケートを行いました。生徒・保護者はもちろん、先生方にも回答してもらいました。
そこでハッキリしたのが、本校は「教育活動の目的の共有・理解が十分ではない」と言うことです。
その結果、業務の引継ぎ不足や連携不足が起こり業務量が増えてしまったり、生徒指導や教科指導でも一貫性が確保しにくくなっています。
学校には、校訓に始まり教育目標や校長先生の学校経営方針、生徒に求めるスタンダード、さらには中学校区のめざす子ども像等、多くの目標があります。
これらの目標が一つの目的に向けて設定されているのなら、まだ分かりやすいのです。でもよくあるのが、作成時に必要だと感じたことについて、独自に目的を想定して内容を考えるパターンや、そもそも目的を意識せずに目標だけ考えるパターンです。
こうなると、目標が色々な場所にあって、どっちに進んで行けばいいのか分からなくなります。全員迷子状態です。
この全員迷子状態を抜け出すには、一度じっくり教育の目的について考えて交流しながら理解を深めるしかありません。
この時期、どの学校も今年度の活動を総括し次年度に引き継ぐ内容を検討していると思います。総括をするにしても、次年度の引継ぎについても、もし目的が共有できていなければ、再び全員迷子になります。
全員が共有できる目的を議論する・決定する・確認するのは今の時期しかありません。
進路指導でよく、2年生の3学期を「3年生の0学期」と表現しますが、同じことが学校運営でも言うことができます。

とは言え、課題もあります。そもそも年度始めのスケジュールがタイトすぎます。
年度末に教職員の異動があります。4月1日から新しいメンバーで新年度がスタートするので、本来ならそのメンバーが揃ってから、じっくり再度検討したいところです。
でも4月1日~入学式・始業式までは、多くて5日ほどしかありません。その短い間に新年度の準備をしなくてはいけません。意識の共有を図るだけでも全く時間が足りません。どの学校現場でも抱えている問題だと思います。
特に校長先生が異動する年度始めは混乱必須です。学校運営全ての意思決定権は校長先生にありますが、校長先生が異動してすぐの4月当初は、これは実質機能しません。
先生方が自主的・主体的に動けるように、前年度中に目的を共有し理解を深めておく必要があります。この問題は始業式を4月半ばごろに設定できれば、大幅に改善すると思うのですが、どうにかならないのでしょうか?
そういった点に課題意識は持ちつつも、まずは自分たちの行動で変えていける目の前の課題に取り組んでいきます。
1月~3月に、今年度の総括を行い、全教職員で「めざす子ども像」を共有し、次年度の取組みを考えていくことができれば最高です。これに加えて、私は「めざす大人像」もみんなで考えて、大人もチャレンジできる土壌を作りたいです。
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