53.職員会議までにすることは?

業務改善

前回見たように、職員会議を情報共有指示伝達の場とするなら、どこでアイデアを出し合ったり、意思決定すればいいのでしょうか?

この課題を解決し、同時に人材育成にもつなげていければ一石二鳥です。

どうも、こんにちは。BigWaveといいます。公立中学校の現役教頭です。どこの職員室にもいる「教頭先生」。他の先生たちとは違う、奇妙な生態を持つ教師です。そんな「教頭先生」の頭の中を公開します!

  • 権限分散で一石二鳥

15年前、学年会は毎回20時までかかっていました。当時はそういうものだと疑問にも思いませんでしたが、どうして当時の学年会は20時までかかっていたのかを考えてみました。

会議にはいくつかの種類があると前回も紹介しました。

①報連相を行う会議
②課題を発見する会議
③アイデアを出し合う会議
④意思決定する会議
⑤理解を促進する会議

そして当時の学年会はこの①~⑤全てを行っていました。もちろん、時間がいくらあっても足りません。

職員会議はもちろん、学年会も分掌部会も全員参加が原則です。10人が集まって1つのことを決めようとしても、10通りの考えがあって、意見の擦り合わせができません。

10通りも意見が出ればまだいい方で、多くの場合、意見を言えない人が出てきます。人数が多ければ多いほど、自由な意見交流や意思決定の難易度が上がります。

時間がかかればかかるほど、意識はもうろうとし思考が停滞柔軟な発想が制限され、的確な意思決定も怪しくなってきます。

結果、声が大きい人が発言して、なんとなく決定といった感じになりがちです。

このパターンの一番の課題は主体性が生まれにくいことです。内発的動機付けに繋がりにくく、「言われたことをやる」といった受け身の姿勢に陥りがちです。

これは全員が参加する会議(職員会議など)をスタートや中継地点として捉えているからです。

全員が参加する会議を課題やアイデア出しの場とせずにゴールとして捉え、情報共有理解促進を行う場にすればいいのです。

担当者が前年度の資料を参考にしながら、主任前任者経験者等に事前にアドバイスをもらっておけば会議の時短に繋がります。校務のDX化も進んでいるので、チャットなどで課題やアイデアを広く聞くことも簡単です。

前任者や経験者も、会議に出す資料作成の土台になる課題・アイデアを求められることで、主体性がUPします。

会議前に意思決定者(主任や校長)に決裁してもらえば、会議では理解促進に時間を割けます。意思決定者の主体性もUPします。

担当者が立案から企画・運営まで、責任を持って担うことで、全体の主体性は確実にUPします。スケジュールや予算など、それぞれの担当者との調整も身に付きます。業務の中での人材育成(OJT)を効果的に行うことができます。

まとめれば、それぞれの立場で責任を持って行動することに尽きます。責任を持って行動することで、自己決定感が生まれ、自己決定感主体性を向上させてくれます。合わせて人材育成とも相乗効果を発揮します。

ただ、これらの業務の流れを行うには、職場内に必要なものがあります。それについては次回考えてみたいと思います。

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