33 やってみた「非同期コミュニケーション」

やってみた

教頭をしていると、襲い来る事務処理の多さに気が滅入る時があります。特に年度末・年度始めは、締め切りの嵐です。

一人でできる仕事ならまだいいのですが、担当の方との相談が必要な場合は、一人では先に進めません。

相談したい時にその人がそこにいればいいのですが、先生方はだいたい教室に行っています

なので、その仕事は一時停止となります。そしてそんな時に限って、同じような一時停止しなくてはいけない仕事が重なってきます。

どうすれば気持ちよく確実に仕事を進めていけるのでしょうか?

こんにちは。BigWaveといいます。公立中学校の現役教頭です。奇妙な生態を持つ教師「教頭」。そんな「教頭先生」の頭の中を公開します!

  • 実は非同期でやっていた!

色々な仕事がある中で、とりあえず10分ほどで終わるものは率先して取り掛かります。破損個所の確認や回覧物の集約、施設貸し出しの許可などです。

「はじめてのGTD ストレスフリーの整理術 デビット・アレン著」には「2分以内でできることはすぐにやる。」とありますが、個人的には2分はちょっと短いかなと思います。

すぐに取り掛かってやってしまうことで、頭の中からその仕事を消し去ることができます

仕事を留めておくということは、その仕事を頭のどこかで覚えておかなくてはいけないということです。

脳のキャパには限界があります。多くのことを覚えておきながら、目の前の仕事をするのは難しいです。また最近年のせいか、キャパの低下を切実に感じます。

To doリストに書いておくこともできます。でも10分程度で終わることなら、すぐに取り掛かればリストに書く時間も節約することができます。

一方で、担当と協力して進めていく仕事の場合、その人がいないと前に進めません

かといってその人が職員室に帰ってくる頃には、話しかけることをきれいに忘れています

忘れないようにするには、一定の負荷を脳にかけておかなければいけません。これが作業効率の低下につながります。合わせてストレスの原因にもなりかねません。

そこでいったん自分の頭からその仕事を追い出すために、担当の方の机の上にメモを貼ります

細かく書くと時間がかかるので、「声をかけてください。○○について。教頭」とだけ書いておきます。

合わせて声をかけてもらった時にすぐ話ができるように、関係する資料をクリアファイルに入れて横に置いておきます。

先生方には年度初めに「メモを机に貼るので、都合のいい時に声をかけてほしい。」とお願いしておきます。そうすることで、いろいろなメリットが生まれます。

各々のタイムスケジュールに沿って行動しやすくなる。

こちらから声をかけてもいいのですが、相手が集中して仕事をしているときなんかは、声をかけづらいです。

もちろん、こちらも集中して作業をしている時に声をかけられると手が止まりますし、ストレスを感じるときもあります。

でも先生方に比べ、教頭職は時間的にも仕事的にも融通が利きます。次々と迫りくるチャイムに合わせて動かなくてもいいです。

「メモでのやり取りがお互いの働き方を効率化できている。」と理解していれば、声をかけられたときは「ありがとう!」って気持ちになります。

即時に反応しなくてもいい。

声をかけると、相手はその場で反応する必要が生まれます

確認資料を探したり考えをまとめる間、声をかけた方は待つことになります。待たれると聞かれた方もちょっと焦ります

また声をかけるタイミングが悪いと、話の途中で「すみません。授業に行かないと。」と話は中断してしまいます。

事前にメモで案件が分かれば、じっくり考えをまとめて、時には資料なんかも用意して、時間を確保した状態で教頭に声をかけることができます。

これは濃密な会話と時短にもつながります。

ある日YouTubeを聞いていると、ホリエモンこと堀江貴文さんが、「非同期コミュニケーションを使わないなんてありえない。」と言った趣旨の発言をされていました。

これを聞いた時、メモを使ったコミュニケーションも立派な「非同期」だなと思いました。

ただ、SNSなどを使った非同期コミュニケーションでは、「やり取りの記録」が自動で行われます。

メモを使ったやり取りは慣れていますし、悪くはないのですが、「やり取りの自動記録」「職員室に帰ってこなくても確認できる利便性」はとても魅力的です。

なので、次年度はデメリット(遅延・誤解など)に気を付けて、ICTを活用した「非同期コミュニケーションツール」に切り替えていこうと思います。

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